神奈川県、困難女性支援の条例制定へ検討——予算8億6,773万円、市区は計画づくりの段階に

関連自治体: 神奈川県 / 東京都世田谷区 / 神奈川県伊勢原市

神奈川県の知事は2026年3月17日の県議会予算委員会で、DV・ストーカー被害者など困難な問題を抱える女性等への支援に関する条例の制定に向けた検討を始めると述べた。県の人権男女共同参画担当課長は同日の委員会で、2026年度当初予算案に支援費として総額8億6,773万円を計上したと説明した。市区町村側でも、東京都世田谷区や神奈川県伊勢原市の議会で、女性支援法に基づく計画づくりの答弁が続いている。

行政はこう表明した

  • 神奈川県(2026年3月17日・県議会予算委員会): 人権男女共同参画担当課長が、2026年度当初予算案の支援費8億6,773万円は2025年度当初予算の6億5,410万円から2億1,363万円の増額と説明。民間団体と連携した一時保護・自立支援の活動経費補助や、民間委託シェルターへの委託拡充を進める。知事は、DV防止法・ストーカー規制法・女性支援法で支援主体や施策の根拠が分かれているとして、3つの法律に規定された支援の連携を図る条例の制定に向けた検討を始めるとした。
  • 世田谷区(2026年2月20日・区議会本会議一般質問): 同区の生活文化政策部長は、困難な問題を抱える女性への支援のための計画を第3次男女共同参画プランに内包する形で検討を進めていると答弁。2025年度に全職員向け研修を実施し、2026年度は福祉の現場や窓口で対応する職員向けの研修を充実させる。国の官民協働女性支援事業の活用についても検討を進めるとした。
  • 伊勢原市(2026年3月18日・市議会3月定例会一般質問): 同市の市民生活部長は、2023年3月策定の現行プランは女性支援法の施行前の策定のため、法を踏まえた詳細な施策が十分に位置づけられていないと説明。2027年度中に策定を予定する次期男女共同参画プランで、困難な問題を抱える女性への支援のより具体的な取り組みを位置づける方針を示した。2024年度の相談件数はDV被害236件、性犯罪被害3件、ストーカー被害1件と報告した。

背景

困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(女性支援法)は2024年4月に施行され、支援施策の基本計画は都道府県に策定義務、市町村には努力義務が課されている。当社データベースでは、過去1年(2025年7月以降のデータ)で「困難な問題を抱える女性」と「計画」の両方に言及した議会答弁関連の記録が58自治体で確認されている。都道府県が予算を増額し、市区町村が既存プランへの内包や次期改定での具体化を検討する構図が各地に広がっている。


出典:

記事中の議会での発言・答弁は、公開されている会議録・中継動画に基づいています。動画リンクは公開元の都合により視聴できなくなる場合があります。