兵庫県、EBPMの本格実装へ全庁横断で環境整備——伊丹市はBIツール、八王子市は人流分析を内製化
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兵庫県の総務部長は2026年2月25日の県議会本会議一般質問で、客観的なデータに基づいて政策の立案・実行・検証・改善を行うEBPM(エビデンスに基づく政策立案)の本格的な実装を進めることが重要だとして、オープンデータの公開やGISデータの庁内共有など全庁横断のデータ利活用環境の整備を進めていると答弁した。兵庫県伊丹市や東京都八王子市の議会でも、BIツールや人流分析ツールといった具体的な道具立ての表明が続いた。
行政はこう表明した
- 兵庫県(2026年2月25日・県議会本会議一般質問): 総務部長が、①オープンデータの公開とGISデータの庁内共有②民間企業から提供を受けた匿名化データのダッシュボード公開③政策立案プロセスにおけるデータ分析研修による職員の能力向上——を挙げ、事業の因果関係を論理的に示すロジックモデルの考え方を事務事業評価に取り入れて事業の見直しにつなげてきたと答弁した。
- 伊丹市(2026年3月11日・予算等審査特別委員会総務政策分科会): 同市の副市長は、2026年度予算にビッグデータを活用した分析を計上したと説明したうえで、データの見える化に向けてBIツールを「マイクロソフトとかGoogleとかのアカウントを契約して」試行し、全庁的に展開すべきかどうかの評価まで行うと述べた。政策室は、市民意識調査と小学校区・中学校区単位の将来人口推計の委託を2026年度に新たに実施し、統計データを施策や事業に展開すると説明した。
- 八王子市(2026年3月5日・予算等審査特別委員会): 同市の市長公室長は、現在利用している人流分析ツールは精度や来訪者の属性把握に制約があり、施設や道路単位の分析が難しいとして、高精度に人流を可視化できるツールを導入すると説明。コンサルタント等に委託していた分析業務の一部を職員が担えるようにすることで費用面の効果を見込み、職員が自ら課題意識に基づきデータを収集・分析することは人材育成の観点からも効果があるとした。
背景
国は内閣官房行政改革推進本部事務局が基本解説書「EBPMガイドブック」を公表するなど、政府全体でEBPMの普及を進めており、自治体側の議論は理念の共有からツールの調達・運用へ移っている。当社データベースでは、過去1年(2025年7月以降のデータ)で「EBPM」に言及した議会答弁関連の記録が107自治体で確認されている。県レベルの環境整備、市レベルのBIツール試行、分析業務の内製化と、実装の形が具体化してきた段階だ。
出典:
- 兵庫県議会 2026年2月25日 令和8年2月定例会一般質問(動画: https://www.youtube.com/watch?v=_kL-o2hy-vs&t=2157s / 該当箇所 35:57頃〜)
- 伊丹市議会 2026年3月11日 予算等審査特別委員会総務政策分科会(動画: https://www.kensakusystem.jp/itami-vod/cgi-bin4/GetHTML.exe?uwtz2dv6rsjwdmvsfb/R080311_12TEIREI.html/0/10/1/0/0 / 該当箇所 44:24頃〜)
- 八王子市議会 2026年3月5日 予算等審査特別委員会(動画: https://hachioji-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3360 / 該当箇所 冒頭〜3:10頃)
- 内閣官房行政改革推進本部事務局「EBPMの推進」(https://www.gyoukaku.go.jp/ebpm/index.html)
記事中の議会での発言・答弁は、公開されている会議録・中継動画に基づいています。動画リンクは公開元の都合により視聴できなくなる場合があります。