大川市、管理不全空き家2件を認定・指導——改正空家特措法の運用が実務段階に

関連自治体: 福岡県大川市 / 香川県高松市 / 山梨県甲府市

福岡県大川市の都市計画課長は2026年3月5日の市議会本会議一般質問で、改正空家特措法で新設された「管理不全空き家等」について、2025年度に判定基準を策定して運用を開始し、これまでに2件を認定して指導していると答弁した。香川県高松市では市長が空き家除却後の固定資産税減免制度の導入可能性の検討を表明し、山梨県甲府市は市長が施政方針で除却費用の助成を新たに始めると述べた。

行政はこう表明した

  • 大川市(2026年3月5日・市議会3月定例会一般質問): 都市計画課長が、特定空き家等はこれまで累計7件を認定し、4件は解体等により解除、3件が認定継続中と説明。管理不全空き家等は2025年度に判定基準を策定して運用を始め、2件を認定・指導している。2024年度の所有者アンケートで空き家の解体支援を希望する声が48.4%と最多だったことを受け、2025年度から解体補助を補助率3分の1から2分の1へ、上限30万円から50万円へ拡充した。2025年7月には空き家の買取再生を手がける全国展開の事業者と連携協定を締結した。
  • 高松市(2026年3月6日・市議会本会議): 同市の都市整備局長は、2022年度の空き家等実態調査で市内の空き家数は8,190件と、2018年度調査から100件程度減少したと説明。約2,500件の空き家状態の解消を確認した一方で約2,400件の新たな発生も確認し、管理不全や所有者不明となる空き家の発生抑制を「極めて重要な課題」とした。市長は、除却後の時限的な固定資産税減免制度について、自主的に除却した人との税負担の公平性などの課題を挙げつつ、他都市の導入事例も参考に除却のインセンティブとなる制度としての「導入の可能性について検討してまいりたい」と述べた。2026年度には次期実態調査を実施する。
  • 甲府市(2026年2月26日・市議会3月定例会本会議): 同市の市長は施政方針で、空き家バンクの活用を促して市内の空き家のさらなる解消につなげるため、「空き家の除却費用を新たに助成してまいります」と表明した。

背景

2023年12月13日に施行された改正空家特措法は、放置すれば特定空き家等になるおそれのある空き家を「管理不全空家等」と位置づけ、自治体による指導・勧告の対象とする仕組みを設けた。勧告を受けると敷地の固定資産税の住宅用地特例が解除される。当社データベースでは、過去1年(2025年7月以降のデータ)で「管理不全空き家」に言及した議会答弁関連の記録が169自治体で確認されている。判定基準の策定・運用、税制上の対応、除却助成の新設と、法改正が各自治体の実務に落ちる段階に入った。


出典:

記事中の議会での発言・答弁は、公開されている会議録・中継動画に基づいています。動画リンクは公開元の都合により視聴できなくなる場合があります。