学校体育館の空調、設置率22.7%——弥富市は完了目途が令和12年度、羽島市は1校も未設置

関連自治体: 愛知県弥富市 / 岐阜県羽島市 / 新潟県胎内市

愛知県弥富市は2025年12月の市議会定例会一般質問で、学校体育館へのエアコン整備の完了目途を令和12年度とする方針を教育部長が示し、議員の早期前倒し要望に応えられなかった。指定避難所を兼ねる体育館の空調は、財源難と工事の平準化を理由に整備が数年先までずれ込む例が各地で続いている。

各市の表明

  • 愛知県弥富市(2025年12月・定例会一般質問・教育部長): 市内の学校体育館にエアコンは1台も設置されていない。令和10年開校予定の小学校に先行してエアコンを設置し、その後に他校を検討する方針で、整備は令和9年度から12年度の間に進める。議員は「5年も待っていられない」として全校一斉の検討を求めたが、教育部長は令和9年度は新校舎という大規模事業を執行中であり、大規模工事は優先順位を決め事業の平準化を図りながら進めると答弁した。避難所となる社会教育施設の整備や避難スペースの確保もあるとして、まず現在の計画を着実に進めるとした。
  • 岐阜県羽島市(2025年12月8日・定例会代表質問・市): 市内では1校も体育館にエアコンがついていない。今年度に学校体育館等空調設備整備の調査を実施し、調査の完了期限を3月上旬とした。空調方式はイニシャルコストやランニングコストの総合評価からガス方式を選び、都市ガス7校・LPガス6校とする予定で、財源は緊急防災・減災事業債の活用を見込む。体育館13施設のうち中学校を優先し、令和8年度から5年を目途に整備を進めると答弁した。
  • 新潟県胎内市(2025年12月19日・定例会一般質問・市長): 小中学校体育館へのエアコン整備について、整備のあり方や段階的なスケジュール感を県内各自治体の状況も参考に検討していると答弁した。体育館の構造や利用形態、既存設備の条件整理に加え、経済性の分析や維持管理コストの調査も進めている。財政状況や国の補助制度活用の可能性を見極め、優先順位を定めたうえで、可能であれば今年度中に大筋の方向性を定めたいとした。

背景

文部科学省の調査では、公立小中学校などの体育館等における空調(冷房)設備の設置率は、令和7年5月1日現在で22.7%だった(前回18.9%)。国は令和6年度から15年度までの学校施設環境改善交付金に空調設備整備の臨時特例分(算定割合2分の1)を設け、令和7年度からは体育館空調の光熱費に普通交付税措置を講じた。ただし既存体育館の多くは断熱性能が確保されておらず、本体の改修と併せた整備が求められることも各自治体の判断を難しくしている。当社データベースでは、過去1年(2025年7月以降のデータ)で「体育館」または「屋内運動場」と「空調」「エアコン」「冷房」のいずれかに言及した議会関連記録が672自治体で確認されている。


出典:

記事中の議会での発言・答弁は、公開されている会議録・中継動画に基づいています。動画リンクは公開元の都合により視聴できなくなる場合があります。