公共施設整備の入札不調、発注できず——福智町は3度不調で随契、武蔵野市は供用延期

関連自治体: 福岡県福智町 / 沖縄県 / 東京都武蔵野市

福岡県福智町は2026年2月15日の町議会本会議で、総合体育館建設工事の施工業者を3回の一般競争入札で公募したが、いずれも落札者が決まらない入札不調となったと明らかにした。予定価格と実勢の乖離や建設業の人手不足を背景に、公共施設の整備を予定どおり発注できない状態が各地の議会で報告されている。

各市の表明

  • 福岡県福智町(2026年2月15日・本会議・町長): 総合体育館建設工事について、条件付き一般競争入札による施工業者の公募を3回行ったが、いずれも落札者が決定しない入札不調となった。本工事は防災対策事業債と国の交付金の採択を受けており、年度内に着工しなければ町に多大な負担が生じるとして、3回目の公募に参加表明した唯一の事業者と随意契約を結ぶため議決を求めた。
  • 沖縄県(2026年2月10日・委員会・管財室長): 本庁舎行政棟の改修工事のうち機械1工区について、2025年10月と12月の2回、一般競争入札を行ったと説明した。1回目は予定価格に達せず不落、2回目は最低制限価格を下回り不成立となった。すでに着工した建築・電気工事に対し機械工事の業者が決まらず工事が進まないため、随意契約で仮契約を締結した。仮契約額は15億8,180万円。
  • 東京都武蔵野市(2026年2月26日・本会議・市長): 障害者福祉センターの改築事業で、当初は令和10年4月の供用開始を予定していたが、これまでに2回、建築工事の入札が不調になったと答弁した。現時点で明確なスケジュールは示せず、事業者へのサウンディングで工事費を把握したうえで発注条件を再検討し、補正予算案を諮って再入札する方針を示した。仮設施設のリース期間は延長する。

背景

3件はいずれも、予定価格の範囲で施工業者が集まらず、随意契約への切り替えや供用開始の延期を迫られた。国土交通省は建設業法・入札契約適正化法・品確法の一体改正(担い手3法)で、実勢を反映した予定価格の設定やダンピング対策を発注者の責務として定めており、予定価格が実勢と乖離すると入札不調につながると指摘している。当社データベースでは、過去1年(2025年7月以降のデータ)で「入札不調」に言及した議会関連の記録が311自治体で確認されている。


出典:

記事中の議会での発言・答弁は、公開されている会議録・中継動画に基づいています。動画リンクは公開元の都合により視聴できなくなる場合があります。