中心市街地の空き店舗、埋まらず——美唄市はスーパー誘致難航でシャッターリスク、鳥取市は空き店舗70件

関連自治体: 北海道美唄市 / 静岡県磐田市 / 鳥取県鳥取市

北海道美唄市は2026年2月6日の市議会中心市街地等活性化調査特別委員会で、中心市街地の活性化施設「コアビバイ」への食品スーパー誘致が最終回答の出そろわない状況にあり、施設存続の見通しが立たないと明らかにした。経済部長が答弁した。商業集積の空洞化に歯止めがかからない状態は静岡県磐田市や鳥取県鳥取市の議会でも同時期に報告され、いずれも解消のめどは立っていない。

各市の表明

  • 北海道美唄市(2026年2月6日・中心市街地等活性化調査特別委員会・経済部長): 中心市街地の活性化施設「コアビバイ」の元医薬品店スペースを月額174万9,440円で令和8年3月末まで借り上げている。食品スーパーの誘致を進めているが進出の最終回答が出そろわず、閉鎖・存続・市取得による再開発など5案を比較検討している。経済部長は、中心市街地の活性化は人口減少下では民間企業の努力で補うのは困難で、行政の関与が必要だと答弁した。委員は、にぎわい創出のオープンテラス事業を来年度予算に計上しないため、いつシャッターが閉まってもおかしくないと指摘した。スーパー誘致が実現しなければ令和9年度以降の継続は困難との認識を示した。
  • 静岡県磐田市(2026年2月25日・本会議一般質問・市長): 中泉地区が商業の中心地として活気を有していた昭和55年当時、地区の人口は2万230人、ジュビロード沿いの商店会連盟加入店舗数は177店舗だった。令和6年度は人口が1万8,339人に減り、店舗数も一部商店会の解散や連盟未加入から減少傾向にあると答弁した。正確な数値は把握できていないが減少は明らかだとした。車社会の進展や大型店の郊外立地、買い物様式の変化が要因で、駅周辺で滞在する機会が少なく、出店可能な店舗の減少で新たな事業者の参入が難しくなっていると課題を挙げた。
  • 鳥取県鳥取市(2026年2月24日・本会議一般質問・市長): 令和5年度の市内全域の現地調査で中心市街地の空き家359件を確認し、中心市街地活性化協議会が毎年実施する目視調査で空き店舗70件を確認したと答弁した。空き家・空き物件の点在で商業集積としての連続性が弱まり、来街者の回遊性や事業者の出店意欲に影響していると述べた。活用が進まない要因として、建物の老朽化と多額の改修費、相続による権利関係の複雑化、物件規模や間取りが事業ニーズに合わないこと、周辺の集客状況から採算を見込みにくいことを挙げた。本年1月に県内で初めて都市再生推進法人制度を導入し、民間のまちづくり会社を指定する予定だとした。

背景

中心市街地の活性化は、中心市街地の活性化に関する法律に基づき、市町村が商工会議所などと協議会をつくって基本計画を作成し、国の認定を受けて府省庁が連携支援する枠組みが整えられている。中小企業庁は、商業施設や病院などの郊外移転により中心市街地の空き店舗や未利用地の増加に歯止めがかかっていないとして、空き店舗活用を対策の柱に位置づけている。当社データベースでは、過去1年(2025年7月以降のデータ)で「中心市街地」または「商店街」と「空き店舗」の両方に言及した議会答弁関連の記録が158自治体で確認されている。


出典:

  • 美唄市議会 2026年2月6日 中心市街地等活性化調査特別委員会(動画: https://www.youtube.com/watch?v=3Ts9IWu-qs4 / 該当箇所 4:44頃〜、1:03:16頃〜)
  • 磐田市議会 2026年2月25日 令和8年第1回定例会 本会議一般質問(議会中継の字幕データより・該当箇所 14:05頃〜)
  • 鳥取市議会 2026年2月24日 令和8年第1回定例会 本会議一般質問(議会中継の字幕データより・該当箇所 42:54頃〜、1:34:44頃〜)
  • 中心市街地の活性化に関する法律(e-Gov法令検索: https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000092/
  • 中小企業庁「空き店舗対策」(https://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/koudou_manual/20.html
  • 当社データベース集計: 2025年7月以降の議会関連記録を対象に「中心市街地」または「商店街」と「空き店舗」の両方に言及した記録を集計(158自治体・278件)

記事中の議会での発言・答弁は、公開されている会議録・中継動画に基づいています。動画リンクは公開元の都合により視聴できなくなる場合があります。