コラム

自治体への電話営業、かける前に「部署」と「時期」を調べる

電話営業の話をする。これは本当に大事なので、強めに言う。自治体に電話するときは、最低でも「どの部署の担当か」を事前に調べてほしい。準備をせずにかけると、正しい相手にたどり着けないまま終わる。

この記事の要点

  • 電話する前に、その自治体の「事務分掌」で担当部署・担当者を特定する。福祉はひとつとっても児童と高齢では別部署。
  • 電話交換は業務内容に詳しくない。「この課題は、この課の、この担当へ」と具体的に指定する。
  • 交換を突破する鍵は「なぜ電話したか(用件)」をはっきり言えること。
  • かけてはいけない時期がある:議会(おおむね3・6・9・12月)、人事異動(3月末〜4月)、災害対応中、月末月初・年末年始。

電話する前に「部署(事務分掌)」を調べる

部署が分かっていないと、間違ったところに案内される。自治体には総合受付や電話交換があり、まず総務部あたりにつながることがある。ここで問題なのは、交換の担当は各部署の業務内容にそこまで詳しくないということだ。だからこちらが「この課題については、この課の、この担当につないでください」と具体的に言わないと、見当違いのところに回されてしまう。

たとえば「福祉の部署につないでください」と言っても、福祉はとても広い。児童福祉と高齢者福祉ではまったく別物だ。せっかくつないでもらっても、その担当でなければ「その件については、うちでは分かりません」で終わってしまう。

だから電話する前に、その自治体の「事務分掌」を必ず確認してほしい。誰がどの仕事をしているのか。当たり前のことだが、当たり前だからこそ、ちゃんとやってほしい。どの部署が何を検討しているかは、議会答弁から課題を可視化した記事からも読み取れる。

電話交換をどう突破するか

そのうえで、電話交換の突破だ。交換の担当には、いろいろな人からいろいろな連絡がひっきりなしに来る。だから素早くさばいて回すのが基本のスタイルである。こちらがやるべきは、いかにして正しい担当者につないでもらうか、だ。

ここで「なぜ電話したのか」をちゃんと説明できないと、「営業はお断りしています」「提案はお断りで」と、そこで切られてしまうこともある。突破するには、「こういう課題があって、それでご連絡しました」と、用件をはっきり言えること。ここが言えないと、なかなか厳しい。

用件を具体的にするには、相手の自治体が実際に何を議会で語っているかを先につかんでおくといい。当社データベースでは、全国の議会答弁を課題テーマごとに集計している。たとえば「消防団員の確保」は801自治体、「空き家対策」は354自治体で言及が確認できる(自治体課題トレンド)。相手が最近その課題を議会で取り上げていると分かっていれば、「先日の議会で〇〇の課題が出ていたのを拝見して」と、用件に説得力が出る。

「時期」——かけてはいけないタイミングがある

もう1つ、電話には時期がある。間違っても、忙しい時期にかけないでほしい。ここを事前に把握していないと、とんでもないことになりかねない。

自治体が忙しくなる代表的なタイミングは、次のとおりだ。

  • 議会の時期(おおむね3月・6月・9月・12月)
  • 人事異動の時期(3月末〜4月)
  • 災害対応が発生しているとき
  • 月末・月初、年末・年始

特に3月・4月は、予算・議会・異動が重なる、自治体にとっての繁忙期だ。この時期に「よろしくお願いします」と飛び込んでも、まず相手にされない。災害が起きているときも当然である。事前に相手の状況とカレンダーを把握したうえで、タイミングを選んでほしい。提案が動きやすいタイミングの考え方は提案が動くタイミングでも整理している。


この記事は、自治体営業のリアル——よくある7つの勘違いと、正しい攻め方の論点別の解説です。

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